星の約束


いたずらっぽい笑みを浮かべたユカが言う。

私は、まさか、と言ってまた勉強に取りかかった。


「そんなこと言ってないで、続きしよ」


12月に入ってから、私は確かに部室に行っていない。

故意にそうしているわけではなくて、さっきユカに言った理由がそう。

本当になかなか余裕がない。

いろいろなつけが、ここに来て回ってきてしまったのだ。

センターが終わったら、息抜きがてらに、聖にも報告をしようと考えていた。


「早くセンター終わるといいね、このままじゃ息が詰まりそう」

「そうね、センターが終わったら未波は後輩くんとの約束もあるし。
何かあったらちゃんと報告するのよ?」

「もぉ、だから何もないってば」


わざと怒ったような声を出すと、ユカはくすくすと笑う。


「うらやましいのよ、そうやって部活でイベントあったりするのが。
ほら、私部活してないし。
それに、そこで恋愛できるなら、楽しいじゃない?」


最後のほうはまた、ユカはいたずらっぽい笑みを浮かべていた。


「でもほんとに、ユカが思っているようなことにはならないと思うけど…」

「え~、分かんないわよ?
まあとりあえず、今は勉強がんばろ」




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