星の約束


途中ユカと合流して試験会場に向かう。

部屋はユカとは別々になってしまったが、御守りと、朝ごはんを無理やりにでも詰め込んだおかげか、あまり緊張せずに試験に取り組めた。

センター試験の全日程が終わり、私たちは柄にもなく、思いっきりはしゃぎあった。


「終わったね!
やっと解放される~」


ユカが思いっきり背伸びをしながらそう言うから、私もつられて手を伸ばしてみる。

ぱきっと音がして、緊張していないつもりでいたが、意外にも体は凝り固まっていたのだなと思った。


「明日は自己採点しに行かなくちゃいけないね」


そう私が言うと、ユカはげんなりとした表情を見せた。


「未波ったらそんな気分が下がるようなこと言わないでよ、せっかく解放されたっていうのに」

「ごめんごめん」


そうして私たちは、久しぶりにウィンドウショッピングをしたり、カフェでお茶をしたりと、少しだけ羽を伸ばして帰った。



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