星の約束
「何それ、笑っちゃったよ」
ユカは真顔で、「元気づけようと思ったんでしょ」と返した。
放課後になり、私は採点結果を持って部室に向かう。
久しぶりに部室に行くので、なんだか変な気分だ。
がらりと扉を開くと、中には前と同じように、聖が突っ伏して眠っていた。
部室に聖が来ていることに安心して、私の頬は緩む。
ゆっくりと音をたてないように椅子に座り、寝ている聖を眺めた。
いつ起きるだろうかと考えていたが、結果を早く言ってしまいたい気持ちにかられて、私は聖の肩を軽く揺らす。
「上村くん、起きて」
とは言っても、気持ちよさそうに寝ているのを、無理やり起こすのは気がひけたので、その声は少し控えめだ。
何度か声をかけたところで聖は身じろぎし、目を覚ました。
聖は私を見て、ぱっと笑顔をこちらに向ける。
いつもの太陽みたいな笑顔。