星の約束
「先輩、久しぶりですね」
「うん、今日はセンター試験の自己採点したんだけど、上村くんにも報告しとこうと思って」
私は紙を聖に渡す。
聖はそれを受け取り、結果と、問題をざっと眺めて眉を寄せた。
「テスト、こんなの出るんだ…
俺さっぱり分からない…」
「勉強すれば、上村くんにも解けるよ。
あ、ところで、私が来なくなってから、部室来てた?
私、突然行かなくなったんだけど…」
「来てましたよ、先輩、いつ来るか分からなかったし、来たとき誰もいなかったら寂しいだろうから」
その言葉がなんだか嬉しくて、私は思わずにやけてしまった。
でもそれを聖に見られたくなくて、私は顔を下に向ける。
「でも、」
聖がまた口を開いたので私は顔をあげる。
「別に連絡制じゃないけど、突然連絡もなしにずっと来なくなったから、俺がちょっと寂しかったかも。
先輩が卒業したら、こんな感じなのかー、って」