星の約束
こんなやりとりも、もう最後かと思うと、寂しくなった。
来年はもう、先輩みたいに聖とも会うことがなくなって、私は新しい生活を始めていくのだ。
妙な干渉が今頃になってこみあげてくる。
泣きそうな自分がなんだか嫌で、口を閉じた。
「先輩、」
静寂のなかに聖の声が静かに響く。
声は出さずに視線だけで聖に返事をすると、聖は続けた。
「この会、って、別に天体観測部じゃなくても、できるじゃないですか」
「…」
「だから、先輩がよかったら、なんですけど…」
と聖がそこまで言ったところで、私は「あ、」と声を漏らした。
「話の腰を折ってごめん、でも見て、雪」
ふわふわと綿のような雪がゆっくりと落ちてくる。
真っ暗な空に、きらきらした星と白い雪がとても映えて、しばし見とれた。
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