【blue】
繭子があたしの手首を指差した。


「かわいいね。青って那智ぽい。」


「那智ぽいって?」


「那智って、どっか冷めてるというか低体温てか」


「なんじゃそれ」


あたしが笑うと繭子は難しい顔をした。


「でもたまには、あつい気持ち持たなきゃ駄目だよ。」



繭子が真面目な顔して言うから何て答えていいか、わからなかった。
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