【blue】
春が近づく頃、あたしは再び1人暮らしをはじめた。


cafeはそのまま続けていた。


「おはよ」


「おはようございます」


「コーヒーとクロワッサン」


雅人は相変わらずだ。


雅人の背中を確認すると繭子はあたしに聞いた。


「あれ?彼氏、また来るようになったの?」


繭子は不思議そうに首を傾げた。
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