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翌日…
朝早く来て、藤岡クンのロッカーに入れた。
そして、藤岡クンが朝練から戻ってくる姿が窓から見えると、私は教室へ行った。
今、この時間読んでくれてるのかな?
そう思うとドキドキ、わくわくした。
でも、藤岡クンは結局今日一日、私のいる教室へ来てくれなかった。
やっぱダメだったかなぁ…
絶対引かれてるよ…
私は藤岡クンに惹かれてるのに、
私は藤岡クンから引かれてる…
おっかしい…。
仕方ない、今日は諦めよう。
しつこくしたら嫌われちゃうし…
そして、靴を履こうとしたら、紙が!
もしかして…
そう、もしかしての藤岡クンからだった。

島倉さんへ
正直なところ、僕は女子と話すのが苦手です。
だから仲良くなれないと思います。
僕のことは諦めた方がいいですよ。
お手紙ありがとう。
藤岡正成


そんな…
また失恋か、仕方ないよね、うん、仕方ない。
私なんて頑張っても無駄ってよくわかったよ。
あはは、バカみたい、ホント、もう…
涙がとまらなかった。
こんなちっちゃい紙でも、悲しさはこの紙100枚分くらい…
家に帰っても、部屋から出れなかった。
泣いて泣いて、涙がでなくなるくらい泣いた。
藤岡クンからの手紙、見たら悲しくなったからビリビリに裂いた。
もういいんだ、終わったんだ。
明日は明日の風が吹く。
新しい自分でいよう。

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