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正直な気持ち

うわさ

次の日の朝、藤岡クンとまたグランドで目が合った。
でも、いつもはちょっと微笑んでくれるのにあっさりシカトされてしまった。
ま、いっか。
「あーおーい!」
織絵が窓から手をふってくれていた。
来るの早いなぁ…とりあえず、織絵の教室に遊びにいった。
「青衣!藤岡がね、きのうからおかしいの」
「なんで~?」
「それがわかんないの!なぐさめてあげなよ!」
「そっか…わかった」
「わかったら今すぐグランドへ行ってらっしゃい!」
「はぁい」
何だろ…元気ないんだ…ひよりと何かあったのかな。
「藤岡くーん!ちょっと来て!」
一応藤岡クンを呼んだ。
藤岡クンは元気ない表情でこっちへ来た。
「島倉さん…俺、やっぱり 嫌われてるってわかってても、島倉さんの事、好きになっちゃってさ…わりぃ…」
「え?別に嫌ってないよ?」
しかも…好きって!?!?!?
「きのう大橋ひよりから手紙かわりにもらっといたから…」
「え!?今その手紙ある?」
「あるけど…はい」
藤岡クンは手紙を出してきた。
しわしわになっていて マーカーの字がにじんていた。

藤岡クンぇ!
ごめんねぇ、急に。
ひよりからぁ、藤岡クンが私のコト好きだって聞いたけど~
悪いけどぉ、私が藤岡クンのコト好きってゅう気持ち、遊びだった。
マヂごめんねぇ!!もぉ自分の気持ちに嘘つけんから
さよなら~!顔もみたくなぃんでひよりに渡してもらうからぁ!
付き合うとしたらぁ~ひよりとかイイんじゃね?笑
しかも、いっつも笑ってヘラヘラしてるのウザいし~
お前頭悪いし~ひよりとか頭イイから教えてもらえば??笑
あとぉ~そのキモイ顔で私の目の前現れんなボケ!
さよならぁ~~
青衣ょりぃ☆☆

…この字は明らかにひよりの字だ。
「たしかに俺、頭わりぃし、ウザイし、キモイから島倉に嫌われても仕方ないよな…」
「…」
ここでひよりがこの手紙を書いたと言ったら織絵が…
だめ、私には言えない。
「ごめんなさいっ…」
私はそれしか言葉がみつからず、走って教室へ戻った。
知らない間に藤岡クン傷つけてたんだ…
私って最低なのかもね。
でも、今はどうしたらいいかわからないし 織絵を巻き込むわけにはいかない。
何も触れずにそっとしておこうか…
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