好きにならなきゃよかった

はぁはぁ…

逃げれた逃げれた!
良かったあ
外国って本当に
怖いなあ…


バスを
停留所で待つ。


観光客はまだ皆ぐだってる


数十分待つと
バスがやっと来た


乗り込もうとすると
後ろから声がした


「みちるちゃん!」


振り返る


次は女の人
腕を捕まれ無理やり
バスから降ろされる

なにこの人!?


黒い長い…かなり長い車に乗せられる

ドンッ
車の中に突き飛ばされた

「…みちるちゃん落ち着いて」


バタンッ
…カタン

ドアが閉められ
鍵がかけられた


頭が真っ白になった


…殺される



「助けてっ!!」


トントン

「みちるちゃんって言うの?あたし、葵(あおい)って言うの♪
よろしくね★」


「…え?…まって…
あたし今…なに?」


ん?
とした顔でその葵という子が見てくる

長い髪を
耳の上で2つに結び
とてもかわいい子だ
目がぱっちりで
小さな鼻、上品な口元…


吸い込まれそうなほど
かわいい…


「あれ?イルから聞いてない?あたし達は
施設に行くの★」

「施設?………あ;」


疲れと
ハワイについて
少々舞い上がってたせいかハワイに来た理由も
忘れていた。


あたしは
市役所に張られた一枚の紙を見て
ここハワイに来たのだ

児童語学センター


外国に行くことによって
必ず英語を
使わなくては
いけない状態になり
英語が飛躍的習得できるようになる

その紙を見た瞬間
家から逃げられると
思った


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