思い出のなかに
「・・・・・・。」
『・・・・・・・。』
あれからずっと、あの子は黙ったままだ。
じっと、私を見つめている。
「・・・・・ぁ・・・の・・・・・。」
『・・・・・忘れ・・・た・・・の・・・?』
・・・忘れ・・・た・・・・?
「・・・・え・・・・・?」
その子はさらに私を見ると、一瞬、眉をしかめて、哀しそうな顔になった。
でもすぐに無表情に戻り、私を見るのをやめた。
『・・・・いいよ・・・・覚えてないなら・・・。』
「・・・・ぇ・・・あ、うん・・・・。」
・・・・どういう、こと―・・・?