コンビニ王子
部屋に帰ると、早速夕食のしたくを始めた。


「ママー、お腹空いた!」


すかさず息子が叫ぶ。


「はいはい、すぐできるから。」


ていうか、昨日のカレーを温めるだけだし。しかも、父さんが作ってくれたの。それもちゃんと、大人用と子供用にわけて。

「はーい、できたよ。食べよう。」

その時、ケータイが鳴る。父さんだ。


「あ父さん、なーに?」


「急な仕事が入ったんだよ。帰りは夜中になるから。」


「うんわかった。気をつけてねー。」


息子がまあるい目をして言う。


「なーに?ジイジイ?」


「うんそう。今日は遅くなるって。」


「えー、ヤダヤダ。」


息子はジイジイが大好きなんだ。だっていつも優しくしてくれるから。


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