コンビニ王子
「なんかあった?」


王子が心配そうに私の顔を見た。


「ううん、何にもないよー。寝不足かな。」


私は、にっこり笑って答える。


「あのさ…、無理すんなってば。」

王子が私の背中を、ポンと叩いた。私は、王子の顔を見る。
しばし沈黙…。


「アパートにバイクがある時は、俺部屋にいるからいつでも話聞いてやるから。」


そう言うと、急に自転車をこいで行った。


「王子…。」


あーあ、なんで?なんかわかんないし…。心配してくれてんの?
ちょっと複雑。
でもさ、今日は自転車だよね。王子。
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