コンビニ王子
しばらくして、コンビニの前を通り過ぎた。
お店の中を覗いたけど、王子はいなかった。

「あーあ、当分行けそうにないな。」


思わず独り言をいった。


「当分どうしたの?」


後から声がして、振り返ると王子がいた。


「あーびっくりしたー。」


王子はにっこり笑った。

「どうしたの?こんな夜に…」


私はため息をつくと、王子の顔を見て言った。


「父さんが倒れて、入院したの。今、病院の帰りよ。」


「えー!それは大変じゃない。大丈夫?あれ?一人なの?」


「うん、子供寝かせてから病院行ったから。」


「そっか…僕に出来る事があればするから、何でも言ってよ。」


「ありがとう。大丈夫よ。」


やっぱり優しい
人なんだ。そう思った。


























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