コンビニ王子
朝が来て、またいつもの忙しい毎日が始まる。
ちょっと違うのは、そこに父さんがいない事。


「ママー、おしっこ。」


息子が突然叫ぶ。

「あー早くトイレ行って!」


もうこんな時間。行かなきゃ!

急いで息子を連れて出る。


「えーと、鍵締めた。火は消した。窓締めた。」


あわただしく家を出た。


「おはよう。」

後ろから声がして振り返ると、王子が立っていた。


「あ、おはよう。」


ちょっとびっくり…。

「今日は学校?」

王子が息子の帽子を直しながら言った。

「あのさ、実はほとんど単位とったんだ、一年の時に。だから毎日はいかなくていいんだ。」


ふーん、優秀なんだ。
そんなこんなで、一緒に保育園まで歩いた。











































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