嘘つき恋愛
「わぁ―家すごい大きいねっ」
「陽菜の家と変わんねーよ。」
いや、倍はあるよ…たぶん。
まー君に引っ張られて、家に入って行った。
「お邪魔します…。」
「バカ誰もいねーよ、早くこっち。」
「うん…っ」
……え?誰もいないの…?
なんだかオロオロするあたし。
だって…彼氏(一応)の家。
親いない…2人きり…。
いや、でも明日で終わりなんだし…。
「馬鹿なんもしね―よ。」
「えぇえ!?」
心の声だったのにぃ…。
「馬鹿陽菜。わかりやすすぎ。」
そう言って笑った顔は…どうしようもなく切なさが溢れる、優しい表情だった。
そんな顔しないでよ。
離れられなくなるじゃない…。