君が好きだというならば~episode1~
モンターユという国
××××年 1月
ひんやりとした空気が辺りを包むなか
まだ完全に太陽が山あいから顔を出さない時刻
城下町の商店街では
店先にランプを灯し、多くの人々が開店の準備に追われていた
「おーい、こっち手伝ってッ」
「下ごしらえはまだかー!」
「納品チェック終わりましたっ」
「誰か通りの掃除してきて~」
ひっそり静まりかえっている王室とは対称的に
今日も商店街は慌ただしく動き出す