ぼくと世界とキミ
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「楽しかったよ!ありがとう!!」
そう言ってノヴァが三人に無邪気な笑顔を向ける、三人は優しい笑みをノヴァに返した。
「また会えるといいな!!」
ロイはそう言って小さく手を振るとノヴァに背を向け、三人で街の奥へと歩いて行く。
次第に人混みの中へと三人の姿が消えていくと、ノヴァは可笑しそうにクスクスと吐息を漏らした。
肩を揺らしそっと腹を抱えたまま、クスクスと笑い続ける。
その笑顔は今までロイ達が見たどの笑顔とも違う、どこか病んだ感じのする不気味な笑みだった。
「きっと……また会えるよ」
ノヴァはそう小さく呟くと、そっと右目の眼帯を外す。
するとそこには茶色の愛らしい左目とは対照的な……妖しい輝きを放つ《真っ赤な瞳》が現れた。
その瞳は禍々しく揺らめき、三人の消えて行った人混みを見つめ続ける。
「……ルークに教えてあげなくちゃ」
そう甘く囁くと、ノヴァは無邪気にケラケラと笑いながら、人混みの中へと消えて行った。