ぼくと世界とキミ
翌朝、眩しい太陽の光で目を覚ました。
その光と共に目を開くと同時に、勢いよく飛び起きる。
「……ヤバ!!遅刻だ!!」
慌てて立ち上がると、そのまま全力疾走で仕事場へと向かった。
「遅刻してすみません!!」
厨房の扉を開けると同時に頭を下げる。
すると厨房でどっしりと椅子に座り、忙しそうな厨房を眺めている男が僕を振り返った。
贅肉の付いた大きな体に、眉間に刻まれた深い皺と刺す様な鋭い瞳。
……彼はこの店のマネージャーだ。
オーナーは穏やかでとてもいい人だが、この人は気性が荒くてとても短気。
仕事は何もせず、ただここで誰かがサボっていないかいつも見張っている。
皆はいつクビにされるかと、この男にビクビクしながら働いていた。