ぼくと世界とキミ

「……ロイ」

愛しい彼女の声が俺の名を呼び、闇の世界に淡い光が灯る。

……体が震えた。

これから起こる……悪夢の様な時。

目の前には愛しい彼女の姿がある。

別れたその日と少しも変わらない姿で。

「……セリア」

……愛しい存在。

……この手で殺さねばならない女神。

……世界の敵。

心が激しく揺らいだ。
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