ぼくと世界とキミ

腕を前に伸ばすとそのままテーブルに突っ伏し、窓の外に目をやる。

……いい天気だ。

窓の外には雲一つ無い青空が広がり、太陽が温かな光を放っている。

外では村人達が鶏の世話をしていたり畑を耕していた。

この村ではあまり作物が育たない様で、村人達は皆食べるものが少ないせいか骨が浮くほど痩せていた。

この村では鶏の産む卵と僅かにとれる小麦と野菜で食の全てを賄っている。

ふと……自分はここに居てもいいのか不安になった。

……全てを失った俺は何のために生きているのか。
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