契約から繋がる-Ⅱ-
「俺が知ってるのは…これぐらいかな」
「……ありがとう…ございました」
「一条はすごい奴だよ。何考えてんのか、わからないけどな…」
苦笑いをしながら私を見る人。
確かにオーナーはわからない…。
だけど…過去を知って…。
オーナーの事、少しは理解出来た気がする。
「結衣ちゃんが死んでから、特定の女を作らなかった一条が…まさか彼女が出来るなんてな。里菜ちゃんが好きな事は確かだよ」
「…そうですか。ありがとうございます」