契約から繋がる-Ⅱ-

「さっきから何だ?」


クスクスと笑う私を見て
苦笑いをするオーナー。


「クス。何か意外だなって思って」


「何が?」


「…ま、気にしないで。それより…指輪、嵌めて欲しいな」


私は指輪の入っている箱を差し出す。
オーナーの手で嵌めて欲しいの。


私はオーナーの婚約者だという証。


「ああ。忘れてたな」


クスっと笑い指輪を取り出すオーナー。


どんなにしっかりしている人でも
こんな一面もあったんだね。


オーナーの事…。
また一つ。
知る事が出来たね。


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