契約から繋がる-Ⅱ-
三人は私の頭元に立ち
赤ちゃんが生まれて来るのを待った。
「ママ!!頑張ってっ!!」
冬也の声が聞こえる中
私は助産師さんの指示に従う。
「ハァッ…ハァ……痛ぃ…」
「赤ちゃんの頭が見えて来たからね。自然に降りて来てるから、いきんじゃダメよ」
「里菜…もう少しだ。頑張れ」
「ママ!!頑張ってっ!!」
「ママ〜…」
家族に励まされながら
いきみ逃しを必死にして
赤ちゃんの誕生を待った。