遠距離恋愛

「もしもし、由愛?」

「そ、そうだよ。」

「なぁに、硬くなってんだよ?」

バカにしたように言う隼人にちょっと安心した。

気まずくなったら・・・って思ってたから。

「硬くなんて、なってないよ。」

「そっか。なら、いいけど。」

「うん。」

しばらくの沈黙。

やっぱり・・・昨日のこと、意識しちゃう、よね?

その沈黙を破ったのは、やっぱり隼人。

「ぁのさ、あと9日だな」

「ぅ、うん。楽しみだね。」

「俺、早く由愛に会いてぇわ。」

「あたしもだよ。早く隼人に会いたい。」

「半年ってさ、結構長いよなぁ。」

「だね。あたし達、もう半年も会ってないんだね。」

半年・・・。

本当に長い時間だった。

学校の友達でもみーんな彼氏がいて、帰りは遊んで帰るのにあたしだけ、一人で。

手、繋いで通学したことなんてないから、その光景を見るのは、やっぱり辛かった。

隼人さえいたら・・・って。


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