遠距離恋愛
「・・・下手。」
頑張ってキスしたつもりだったのに・・・隼人から言われたのはたったの2文字。
だって、自分からなんてしたことないし・・・下手に決まってる、じゃん。
下を向くあたし。
分かってたことだけど、ちょっとショック。
そんなあたしを見て、隼人は「あぁ~、もう」って言ってあたしの上にまたがった。
・・・///。
昨日のまま(裸のまま)ベッドに入っていたあたし達は、布団が上からなくなった今・・・二人とも何も着ていなくって・・。
そんな姿を隼人に見られていて、あたしはすっごく恥ずかしくなった。
「キスっていうのは、やってみねぇと上手くなんないの。」
そう言って、あたしの肩を両手でベッドに押さえつける。
「だから、こうやってやんだよ。」
隼人は、肩を押さえていた手を頬に持っていくと、あたしの唇にキスを落とした。
最初は・・・触れるだけのちょっとのキス。
それから、挟むようにキスしていって・・・。
ヤバい・・・頭がボーッとしてきた。
ちょっと口を開けたら・・・隼人の舌が入ってきて。
あたしも一生懸命ついていこうとする。
だんだん苦しくなってきて、あたしは隼人の胸を叩いた。
「・・なんだよ。」
ぁ、怒らせちゃったかな?
でも、やっと開放された・・・。
本当は気持ちよすぎて、どうにかなっちゃいそうだったから。
「どうだった?」
真剣な目をあたしに向ける隼人。
・・・恥ずかしいじゃん。聞かないでよ。
でも、
「・・・気持ちかった。」
ってあたしは答えた。
どうしてあたしは隼人の前だと嘘がつけないんだろう。
こんなこと言うとか、あり得ないんだけど・・・。
恥ずかしくって、顔が熱くなった。