遠距離恋愛
「俺だって、由愛のこと・・・」
隼人があたしの目を見つめて言う。
その時、
「ちょっと待ったぁ!!」
拓也の声が部屋中に響く。
最悪・・・いいとこだったのに、
隼人もあたしも拓也を睨んだ。
「だって、兄貴と由愛がラブラブしてんの見ると、何かちょー惨め。」
・・・何を、言ってるんですか?
拓也の言葉の意味がよく分からず、あたしの頭の上にはハテナマークが3つ並んだ。
「だーかーらー、彼女もいない俺の目の前でイチャつくなっつってんだよ!!」
・・・はぁ、そうですか。
としか、言いようの無い・・・言い訳?
「だから、俺がこの部屋から出て行ってからにしろ。んじゃ。」
バンっ
と、次は思いっきり閉められたドアの音が部屋中に響いた。
「・・・・・」
てか、居なくなるの・・・早っ!!
あたしと隼人は目を合わせて笑った。
「何なんだろうな、アイツ。」
ハハッと笑う隼人。
「たぶん、あたし達にヤキモチ妬いたんじゃない?」
っていうか、絶対そうだと思うけど・・・。
「まっ、そうだろうな。」
でしょ?
得意気にあたしは笑ってみせた。
そして、さっきから気になっていることを一つ・・・。
「ね、さっきの続き言ってよ?」
さっき、隼人が言いかけた『俺だって、由愛のこと・・・』の続き。
「あぁ。じゃ、言うぞ?」
「うん♪」
「俺だって、由愛のこと・・・まぢで大好きだからっ!!!!」