遠距離恋愛

「じゃぁ、また。」

あたしの目を見つめて言う隼人。

「うん、またね。」

離れたくない・・・・

でも、

いつもとは違う気持ちがあたしの心の中にはあった。


こんな気持ちのままじゃ、隼人と一緒にいるのが辛い。


これがあたしの本音だった。


抱きしめられる体、

「大好きだから。」

顔は見えないけど、隼人の声は震えていた。

「ねぇ、隼人はあたしのこと、好き?」

急に不安になって、そんなことを聞いてみる。

「何回言えば分かるんだよ。俺は由愛が大好き。」

・・・そう、だよね?

・・・本当だよね?

信じ切れない自分がイヤになる。

あたしは自分に言い聞かせるように、

「絶対離れたりしないから。」

と言って、隼人から離れた。



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