遠距離恋愛
隼人が東京の大学を受けることになって、少しの時間が流れた。

季節はもう秋。

隼人と夏休みに会ってから、5ヶ月が経とうとしていた。


あれから必死に受験勉強を始めた隼人は毎日忙しいみたい。

サッカーも続けながら、塾に通って・・・。

帰ってきたらすぐ寝ちゃうことも少なくはなかった。


そのせいもあって、電話の回数も減ったりして・・・。

ちょっと寂しい気持ちはあるけど、隼人が東京に来てくれると言ったその言葉を信じて、あたしは毎日頑張れた。


友達と喧嘩をして、落ち込んでいる時も

嫌いなテストが近づいて、イヤな気持ちになる時も

何もかも、全てを投げ出したくなった時も・・・


全部、全部、隼人の事を信じて、想って・・・。


もう少ししたら、こんな愚痴だって毎日隼人の隣で言えるんだから。


多少の我慢は、隼人の努力に比べたら、ちっぽけなもんだもん。



常に頭の中には隼人が居て、確実に近くなっているその日を楽しみにしていた。

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