ねぇ…好き。

冬の張りつめた冷たい空気にも負けないくらい、オレは今…冷めた目をしていると思う。


優奈が約束してる相手が女なのか?男なのかすら…わからないのに。


どうしようもなく…苛立ちがおさえられない。


そんなオレの態度に優奈は、いつも上だけを向いて笑ってる口角を下げて…不安そうな表情を見せている。


「なんで…ケイは怒ってるの?」


「別に怒ってねぇよ!それにお前が明日…誰と一緒にいたって……。オレには全然関係ねぇしな」


「…………」


「あっ、オレ……」


気がついた時にはもう取り消すことはできなくて


大好きな優奈の丸い瞳が一瞬にして…涙で滲んでいた。


「……そんなこと、ケイが言わなくても知ってるよ。バ…イ…バイ」


「ちょっと待てよ!優奈…っ!」
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