ねぇ…好き。
「ケイには関係ないでしょ!ケーキを買いに行ってただけ。もうすぐ約束してるカレが来るから早く帰って!」
ホントはこんなかわいげのない言葉を言うつもりじゃなかった。
今日会えると思ってなかった…ケイに会えただけで、ホントはすごく嬉しかったんだ。
なのに、気持ちとは反対の強がりの言葉しか出てこない自分に腹が立つ。
小さなケーキが入った箱を抱きかかえ、瞼をギュッと閉じると
ポタッ…と自分でも気がつかないうちに眼尻から、涙がこぼれてた。
「……ぅっ…グスッ」
「優奈…お前、ウソ下手すぎ」