ねぇ…好き。

触れあってる…互いの頬がくすぐったい。


けど、離れたくなくて……


今、ケイと一緒にいることが嬉しくて。


また泣きそうになってくる。


「気づけよ。この鈍感っ!他の女と一緒にいたのは、優奈にヤキモチ焼いて欲しかっただけだし」


「そんな!ケイだって鈍いよ。ずっと前にあたしが片想いしてる人がいるって言った相手は……」


「まっ、まさか、オレだったのか!?お前に片想いしてるヤツがいるってわかったから…告んなかったのに……。って言うか…オレら遠周りしすぎじゃね」


気持ちを言葉にした瞬間、目の前に広がる世界が



───キラキラして見えた。



ケイだけじゃなく…その周りも。そして…あたしも今、輝いている。


お互いの瞳を見つめていた…その時


「あっ!ケイ…見てっ!」


「ホワイトクリスマスだな」


見上げた夜空から白い天使の羽が舞っているように、今年…はじめての雪が降ってきた。


嬉し涙の瞳に映る…キラキラ眩い光を放つ雪の結晶たち。


きっと、言葉にして伝えなきゃ…見えなかった幸せな世界。



『ねぇ…スキ』



“キラキラ”の魔法の言葉。



キミがイヤになるくらい、これからはずっと伝えるから……。



【 END 】
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