but you
「あんた達っていつから付き合ってるの?」

次の日の放課後、駅にあるファストフード店にて由紀に尋ねられた。私はその瞬間油が沢山染み込んでいるだろうポテトを口に入れようと大口を開けているところだった。間抜け面。

「あたしが知りたい」
「あーいつの間にか付き合ってたってやつ?」
「そう」
「いつくらいから?」
「中二かなあ」
「なっがいねー!三年もよくすきでいられるよね。あたしには無理だ……」
「……そうだね」
「好きじゃないの?」
「よくわかんない」
「なんだそれ!」
椅子を倒してしまうほど驚いたらしい。目は目一杯開かれていたし、顔をこれでもかってくらいに近付けてきた。近辺の高校の人もいるというのに本当に恥ずかしい。

「あたしも謎だよ」
「好きかもわかんないのに三年も付き合ってんの?」
「……まあ」
「好きとか言ったりしないわけ?」
「言ったこともないし言われたこともないよ」

今度は口を大きく開いた。リアクションが大きいなあ。

「あんた達よくそれで三年も続いたよね」
私もそう思うよ、と心の中で同意して、少し冷めたポテトとを口に運んだ。
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