ヴァンパイア王子


「な・・・なんでぇ!?」


うん。なんでこの学校はヴァンパイアがいるんだ。


「なんでだろうね?

まぁお父様がこの学校の所有者だからかな。」


さらっとすごいことを・・・

金持ち発言??


っていうかこの学校ヴァンパイアに所有されてんのかよ!


「なぁ。俺を無視しないでくれる?」


にゅっと不機嫌な顔をして会話に入ってきた神月レオン。


「あんたにかまうヒマなんてないもの。」


「姉貴ひでぇ・・・」


ぐさっと突き刺さる紫苑の言葉。

神月もショックを受けたようだ。


「っていうかなんであたしのんきに会話してんだ!

ねぇ紫苑、あたし帰る。」


「あぁ。でもちょっと話聞いてくれる?」


紫苑に言われると・・・

あたしは観念してちょこんと座った。


「あたし達の家はヴァンパイア一族なの。」


それはもう理解しました。


「そしてあたし達は血を食料とするでしょ?

でも人間の食べ物も食べれるわ。

けどね、血を一ヶ月飲まないと死んじゃうのよ。」


「そうなんだ。

でもなんであたしに・・・?」


そう、疑問はそれなのだ。

あたしに話す理由が分からない。

驚かないのかって?

いや、今までの話聞いてたら常識通用しない。
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