ヴァンパイア王子
「ひゅう♪
さすが学園の王子、神月 レオン!」
そう言ったのは紫苑。
あたしはその光景を黙ってみていた。
「神月様!おはようございます!!」
「あぁ、おはよう。」
そしてニコッと微笑んだ
その笑顔に女子達は卒倒。
毎日毎日慣れるということにはならないのか・・・。
あたしと紫苑はとりあえずその場を退散した。
「相変わらずすごい人気だね。
こっちが疲れてきた・・・。」
「仕方ないよ。あの美貌だし。」
たしかに・・・とうなづく。
そう、神月 レオンの場合、
カッコいい。じゃなくて綺麗。なんだ。
軽く遊ばせてある綺麗な黒髪、
眼は少し切れ長で深いバイオレット。
体系も痩せめが細すぎず。
何かしら完璧なやつなのだ。
教室にもやっと王子の登場だ。
女子の目はハート、
そうなっていないのは多分あたしと紫苑だけだろう。