嫌いなアイツ
もしかして瑠伊って、中身は変わってないのかも……
なんて思いながら、
あたしは教室に向かった。
「あ!那美ィー!
もう大丈夫なのッ!?」
あたしに気付いた果林が、
心配そうに聞いてきた。
「うん、もう平気。寝たし」
「そっかぁ。良かった!」
「心配かけてごめんね」
「ううん!
ってかさ!てかさ!」
「な…なに」
「カッコ良かったねぇ!!
瑠伊くん!」
「えっ?」
瑠伊の名前が出てきたことに、あたしは驚く。