嫌いなアイツ
「那美、ホントに大丈夫?」
「大丈夫だよ!!
てか、あれくらいのことで騒ぐ方がおかしいしっ」
「瑠伊くんはそれくらい人気なんだよ。
ホント、気をつけて」
「平気っ!
なんかあったら言えって、
瑠伊にも言われたから。
瑠伊もバスケ部だし、
もしそうなったとしても、
たぶん…助けてくれるよ」
「そっか…そうだよね」
果林はそれを聞くと少し安心した顔を見せた。
「あっ、時間ヤバい!
じゃあ、部活行くね!」
「うん。引き止めてごめんね」
「んーん!
じゃあまたね!!バイバイ!」
あたしは果林と別れ、部活の活動場所の体育館へと走った。