嫌いなアイツ
「果林〜」
「あっ! 那美、おはよー」
朝から元気がいいこのコは、
あたしの親友、夏川果林(ナツカワ・カリン)。
「どしたの?元気ないね〜」
「んー。
瑠伊がさぁ……」
「まーた瑠伊くん?」
呆れたように、果林は笑う。
「だって…ムカつくんだもん。
はあー。
なんであんなヤツと幼なじみなんだろ」
「なに言ってるの(笑)
みんなは羨ましがってるのに。
瑠伊くんカッコ良いじゃん」
「羨ましいなら、代わってほしいよ。
顔が良いのは認めるけど、性格悪いし」
「え〜?そうかなぁ」
果林は困ったように眉を下げた。