想い

だけどそれから
4ヶ月がたった頃

あなた専用のフォルダに
9ヶ月ぶりの
メールが届いた


あたしの誕生日を
祝うメールだった
遠くに行ってしまった
あなたからのメールだった


どうして覚えていたの?
あたしの誕生日なんてもう
忘れたと思ってたのに

去年と変わらず
今年も祝ってくれた


それからも
何度かメールは届いて

他愛のない話も
たくさんした

最後のメールは
別れた日の重苦しい
メールだったから

また普通の会話が
できるまでの関係に
戻れたことが嬉しくて


だけど


優しすぎるよ

今でもあなたは
あたしと話すときは

壊れ物を扱うみたいに
気を遣ってる

負い目や引け目が
消えないんだと
まだあの日の後悔が
あなたを縛りつけて
離さないんだと


“後悔はしたくなかった
だけど残ったのは後悔と
申し訳ない気持ちだけ”


あなたのブログに
独り言のように書き込まれた
この言葉は

今も
あなたを縛りつけてる


ごめんね

そんな風に
思わせてしまってごめん

あたしがしたことは
あなたの心に
罪悪感と傷を残した


これ以上もう
気に病まなくていいよ


次に会ったときは
偽りのない本当の笑顔で

もう一度
あなたの前で笑うから


今はもう
遠い日々


だけどこれからも
決して色褪せることはない


あなたとあたしの

短い記憶
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