口説いてんの?
☆ ☆

二人は、スーパーで弁当とビールと

つまみを買い込んで薫子の家へ向った。

玄関を入ると、猫が待っていたので

薫子が抱き上げ、凪斗に尋ねた。

「猫アレルギーない?」

「はい、大丈夫です」

「良かった、どうぞ」

二人の話し声が聞こえたのだろう

リビングから母親が出てきた。

「早かったね、夕ご飯ないよぉ」

「いい、買ってきたし

 友達と飲むから邪魔しないで」

母親が凪斗を見て少し驚いていたので

薫子が紹介した。

「バイトの子、麻雀仲間、俊也とも友達」

「いらっしゃい。襲われないようにね?」

母親は変な笑い方をして

彼に軽く頭を下げた。

「何言ってんのよぉ!」

「おじゃまします」

薫子は、母親の背中を押して

リビングへ追いやった。


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