口説いてんの?
「宇佐見君って真面目ですよねぇ。
あたしの周りには居ないタイプ~!
なんか、イジメたくなっちゃう!」
留美は、凪斗の顔を見上げて笑っていた。
「留美、宇佐見君はバイトが初めてで
緊張してるから、優しくしてあげてね」
「は~い。宇佐見君帰ろう」
凪斗は、薫子に頭を下げ
留美とロッカーへ向かった。
「宇佐見君って何歳?留美は17歳」
「18です。4月から予備校生です」
「だから~敬語になってるって~。
あっ、カーテン閉めるね。
彼女は?あたし彼いないよ!」
「あぁ・・・」
「な~んか、興味ない~って感じ!」
「今日、会ったばっかりだから」
「だよね~!ハハハ!」
「すいません」
「宇佐見君って面白いね?
仲良くしようね、バイバ~イ!」
留美は、手を振りながら
急ぎ足で帰って行った。