口説いてんの?
ハート 2
春休みに入り、凪斗も要領を掴んで
薫子がつきっきりで教えなくても
よくなっていた。
凪斗と留美は、バイトが重なる事が多く
閉店を過ぎても厨房で話をしていた。
「二人で楽しそうだね?」
「は~い。でも、仕事もしてますよ~」
留美は、明日の準備の手伝いをしていた。
「ありがと。
でも、後は俊也とするから帰って良いよ」
凪斗は立っていただけなので
気まずそうに眉を寄せていた。
「すいません。俺、何もしてない」
「えぇなんで謝るの~?
宇佐見君真面目過ぎ~!」
「そうよ、勤務時間は過ぎてるんだから
何もしてなくても怒らないから」
「留美、凪斗連れて帰れ!ありがとな!」
俊也の言葉に留美が返事をした。