口説いてんの?
俊也とのことを言われて
少し罪悪感が押し寄せた。
私が逆の立場だったら、と思うと
無邪気に笑ってなんかいられない。
だけど、凪斗に出会う前から
俊也とは友達で、彼氏とは別の意味で
大切に思ってる。
それは分かって欲しんだけどなぁ。
「勉強は確かに大変です。
今度落ちたら諦めようと思ってます。
でも、会いたいって言ってくれれば
それだけで嬉しいし、頑張れます!」
「だって、私のせいで落ちちゃったら
責任取れないでしょ?
それに、一度我が儘言うと
歯止めが利かなくなるからさぁ」
「どんな我が儘ですか?」
そう言いながら、薫子に近付いた。
「どんなって・・・」
薫子は言葉に詰まってしまった。