口説いてんの?

凪斗は暫く考えて、俊也と目線を合わせた。

「はい!頑張ります!

 薫さんも宜しくお願いします!」

薫子は顔を上げずに答えた。

「うん。頑張ろうね」

暫くは四人とも食べることに集中して

俊也が先に食べ終え、タバコに火を点けた。

「凪斗、タバコは?」

「吸います」

「えぇ?らしくな~い!」

「酒は?」

「少しなら」

「えぇ?全然真面目じゃないじゃん!」

「女知ってるのも本当か?」

「はい」

薫子は、平然と答える凪斗を

やはり見ることが出来なかった。

「相手は?」

「あぁ、聞きたい~!」

薫子は、興味ない、と言わんばかりの

表情で黙って食べ続けていた。


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