口説いてんの?
年上の女恐怖症?
そんな日本語あったっけ?
でも、相当重症だという事は分かった。
私まで意識してたら駄目なので
普通にしようと思ったけど
会話は殆どなかった。
「この辺りだよね?」
「そうです。あの病院の前で良いです」
「病院の息子なのぉ?」
薫子は声が上ずっていた。
「違いますよぉ。
道が細いので、其処から歩きます」
「ビックリしたぁ、病院のご子息に
失礼な事したかと思ったよ!」
「少し元気になりましたね?
俺が言った事気にしてたらと思って・・・」
「まっさか~、そんなに純粋じゃないよ~」
本当は気にしてたけど、それ以上に
気になったのは、彼が童貞じゃないって事と
自分が処女だって事だった。