口説いてんの?

次の日、凪斗が着替えて厨房に来ると

留美が駆け寄った。

「この前は楽しかったね?

 今度は留美の買い物に

 付き合って欲しいな~?」

「うん、良いよ」

「なんだぁ

 お前達付き合うようになったのかぁ?」

俊也が冷かしの笑みを二人に向けた。

「そんな事ないですよ~!

 友達です、ね、宇佐見君?」

「友達はキスしないよ」

彼が真顔で答えたので

留美は言い返せなかった。

「凪斗、もうキスしたのかぁ?

 意外と手が早いなぁ、お前?」

彼はキツイ目をして俊也を見た。

「俺がしたんじゃないです。

 でも、キスしたんだから

 付き合うことにしました!」

凪斗が強い口調で言い切ったので

二人とも黙って頷くしかなかった。


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