口説いてんの?

薫子が曖昧な返事をすると

仕事の話もしたいので、と言ったので

俊也も誘い三人で行くことになった。

「仕事の事って期限決めたのか?」

「は~い!来週いっぱいにして下さい。

 親に言われて塾に行くことになりました。

 でも、遊びには行きますよ~!

 凪斗に会えるから!エヘ」

留美は、終始笑顔を絶やさない。

「ふん、凪斗だってよ。

 訊いてらんねぇなぁ、薫子」

「その、凪斗君と何があったのかなぁ?」

「何って?」

「留美の顔見たら分かるでしょ?

 ずっと笑顔で、と言うよりにやけてて

 話したくてウズウズしてるんだからぁ!」

「そういう事か、で、どうしたんだ?」

「あたし~、凪斗とやっちゃいました~!」

薫子と俊也は、呆れて顔を見合わせた。


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