口説いてんの?
俊也は、あ~?と面倒臭そうに返事をして
言い捨てた。
「いちいち報告しなくても良いよ」
「俊也~、そんな事言ったら可哀相じゃん。
留美は、嬉しくてしょうがないんだからぁ」
「そうですよ~、俊也さんと薫さんが
愛のキューピットなんですから~?!」
「愛のキューピット?
俺らなんにもしてないぞ?」
「凪斗に、買い物に付き合うように
言ってくれたじゃないですか~
薫さんにも留美のこと褒めてもらって・・・
だから、凪斗も行く気になったって
言ってました!それで付き合えるように
なったんですから~」
「宇佐見君も留美が気になってたからでしょ
そうじゃなきゃ行かないよ?」
「おっ、そうだ、凪斗童貞じゃなかったか?」
「また、そんな事をー!」
薫子の言葉は聞き流され
留美は楽しそうに話し始めた。