口説いてんの?
薫子が凪斗に、恵理子さんのこと
二人に話しても良い?と訊くと
彼は頷いたので、今までの経緯を話した。
俊也は、恵理子さんの変化に気付いていた
けど、凪斗が原因だとは思ってなくて
カラオケで冷やかしたのが
きっかけになってることも気にしていた。
だけど、凪斗は覚えてなくて
それを恵理子さんに聞かされて
罪悪感が押し寄せ、断れなくなっていた。
「それに、好きって言われて」
「恵理子さんに?」
「はい、それで留美ちゃんのことを」
「そしたら?」
「そんな事は関係ないって
私は大人だから気にしないって
仲良くしたいだけだからって
でも、仕事も一緒だし年上だし・・・」
そこまで聞いて
真太郎は凪斗の後ろ頭を叩いた。