口説いてんの?

みんな心から笑っていた。

男とか女とか、歳とかも関係なく

弱い部分や汚い部分もさらけ出しても

絶対に揺るがない、けっして切れない

友達の絆が出来た気がした。

「腹減ったなぁ、メシ食いに行こう!」

「凪斗の奢りで?」

「はい、迷惑かけたんで出します」

『ヤッター!』

近くのラーメン屋まで歩くことになった。

薫子、俊也、凪斗、真太郎の順に並ぶと

背の低い順番になっていたので

また、みんなで笑った。

「真太郎は、無意味に高いからなぁ。

 俺に5cmほどくれっ!」

「男は背が高い方が得だよねぇ。

 私がヒール履いたら

 俊也と変わんないもんねぇ」

薫子が俊也の肩に腕を回すと

みんなも肩を組んだ。


< 83 / 225 >

この作品をシェア

pagetop