口説いてんの?
みんな心から笑っていた。
男とか女とか、歳とかも関係なく
弱い部分や汚い部分もさらけ出しても
絶対に揺るがない、けっして切れない
友達の絆が出来た気がした。
「腹減ったなぁ、メシ食いに行こう!」
「凪斗の奢りで?」
「はい、迷惑かけたんで出します」
『ヤッター!』
近くのラーメン屋まで歩くことになった。
薫子、俊也、凪斗、真太郎の順に並ぶと
背の低い順番になっていたので
また、みんなで笑った。
「真太郎は、無意味に高いからなぁ。
俺に5cmほどくれっ!」
「男は背が高い方が得だよねぇ。
私がヒール履いたら
俊也と変わんないもんねぇ」
薫子が俊也の肩に腕を回すと
みんなも肩を組んだ。